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消防士の年収を全部公開する【30代前半・年収約700万円】

消防士の年収700万円の内訳
目次

消防士の年収、統計じゃなくて実物を出す

消防士の年収を調べると、だいたい「平均◯◯万円」という統計が出てくる。

でも知りたいのはそこじゃないと思う。手当はいくら付くのか、残業代は本当に出るのか、そこから引かれて手元にいくら残るのか。

だから全部出す。基本給、手当、残業代、賞与、手取りまで。

ただ、この記事で言いたいのは「消防士は稼げる」という話じゃない。むしろ逆で、公務員は稼ぐ力を伸ばしにくい。昇給幅は決まっているし、成果を出しても給料は跳ねない。だから一度大きな失敗をすると、取り返す手段がない。

それなら、入ってきた金をどう扱うかで差をつけるしかない。守り方、貯め方、増やし方、そして使い方。このブログはその記録になる。

まずは、その出発点になる数字から。

前提:どんな条件で働いているか

30代前半、勤続10年弱。妻と子ども1人、首都圏の持ち家に住んでいる。

勤務は24時間交代制。24時間働いて、そのあと非番。これの繰り返しだ。週の労働時間は48時間で、一般的な週40時間の働き方より8時間多い。

週48時間勤務と一般的な週40時間勤務の比較

とはいえ休みが取れないわけじゃない。通常の休みに加えて有給もしっかり消化できるし、夏季休暇もある。育児休業も、幸い自分の所属では取得できる環境だ。

市の消防と比べると休みはやや少ない。ただしその分、働いた時間はきちんと給料に反映されている。この記事で出す数字は、そういう勤務形態のものだと思って読んでほしい。

月の給料:全部出す

基本給は約29万円。ただし総支給は約50万円ある。差の21万円は、手当と時間外だ。

つまり消防士の給料が高く見えるのは、基本給が高いからじゃない。働き方の対価としてもらっている部分が大きい。

基本給約29万円
諸手当約6万円
時間外・休日・夜勤約15万円
総支給約50万円
手取り約37万円

時間外は「働き方」そのもの

時間外手当が約8万円。これは残業というより、勤務形態に最初から組み込まれているものだ。24時間勤務を繰り返せば、週の労働時間は48時間になる。一般的な週40時間を超えた分が、ここに乗ってくる。

市の消防で働いている友人と話すと、この差がはっきり出る。向こうは休みが多い。ただしその分、給料は少ない。こっちは休みが少ない。その代わり、働いた分は金額に反映される。

どちらが良いという話ではなくて、何を取るかの違いだ。時間を取るか、金を取るか。

休日給は「世間が休んでいる日に働く」対価

休日給が約5万円。カレンダーの赤い日に出勤した分だ。祝日や年末年始、世間が休んでいる日に働くと割増で支給される。

制度上は代わりに休むこともできる。ただ実際に休む人は少ない。世間が休んでいる日はどこも混んでいる。それなら働いて手当をもらう方を選ぶ、という判断になりやすい。

賞与と年収

賞与は年2回。夏と冬で、合わせて約150万円が支給される。支給率でいうと年間4.5ヶ月分ほどだ。

これを月々の給料と合わせると、年収はこうなる。

月給(年間合計)約550万円
賞与(年2回)約150万円
年収(総支給)約700万円
年間手取り約550万円

30代前半で年収約700万円。数字だけ見れば高い部類に入ると思う。

ただ、ここでもう一度さっきの数字を思い出してほしい。基本給は約29万円だった。12ヶ月分で約350万円。年収の半分にも届かない。

残りの350万円ほどは、手当と時間外と賞与でできている。つまり消防士の年収を支えているのは、給与表の等級じゃなくて働き方そのものだ。

だから同じ消防士でも、勤務形態が違えば金額は大きく変わる。市の消防で働く友人と話が噛み合わないのも、そこに理由がある。

高い給料には理由がある

ここまで金額の話をしてきたけど、当然ながらタダでもらえるわけじゃない。何を差し出しているのかも書いておく。

24時間、家にいない日がある

24時間勤務ということは、その間ずっと家を空けるということだ。夜、自分は家にいない。その日は妻に家のことを全部任せることになる。それが定期的に発生する。

災害が起きたときも同じだ。むしろそういうときこそ職場に向かうことになる。自分の家族の安否は後回しになる。これは仕事を選んだ時点で受け入れた条件ではあるけれど、家族にとっても同じ条件を引き受けてもらっていることになる。

だから明けの日は、できる限り自分が家のことをやるようにしている。

世間が休む日に働く

盆、正月、GW、祝日。世間が休んでいるときに出勤の可能性がある。休日給が高くなる理由はここにある。

親族との予定が合わせにくいのは地味にこたえる。集まりの日程が決まってから勤務が分かることもあるし、その逆もある。

拘束と緊張

24時間のうち、仮眠を取れる時間はある。ただ、職場で寝るのと家で寝るのは別物だ。いつ鳴るか分からない状態で横になっているだけで、深く眠っているわけじゃない。

勤務時間中の「休憩」は、休憩と呼ぶには少し違う種類の時間だと思っている。

現場は選べない

出動する現場を選ぶことはできない。見たくないものを見ることもある。

これ以上は書かないけれど、精神的な負担がある仕事だということは、給料の話をする以上は触れておきたかった。

この働き方には期限がある

日々のトレーニングを積み重ねていれば、体は動く。実際、動く人が多い。

ただ年齢を重ねるにつれて、そうはいかない人が出てくるのも事実だ。今と同じ働き方をいつまでも続けられる保証はない。

給料の内訳を見返してほしい。年収700万円のうち、基本給は350万円。残りは手当と時間外と賞与でできている。つまり体が動かなくなったとき、あるいは働き方が変わったとき、この年収は維持できない。

公務員は稼ぐ力を伸ばしにくい。そして消防士の場合、その稼ぎ方自体に期限がある。だから積み上げるしかない。

で、この金をどうするか

年収700万円。数字だけ見れば悪くない。ただ、ここまで書いてきた通り、この稼ぎ方には期限がある。

そして公務員には、稼ぐ力を伸ばす手段がほとんどない。頑張っても給料は跳ねない。転職市場での評価も高いとは言えない。副業も自由にできるわけじゃない。

つまり、入ってくる金額でこれ以上の差はつけられない。差がつくのは、入ってきた金をどう扱うかだ。

自分はこの4つで考えている。

守る

一番最初に来るのがこれだ。増やす話より先に来る。

公務員は狙われやすい。安定した収入があって、信用が高くて、ローンが通る。それでいて、金融の知識を学ぶ機会は職場にほとんどない。条件が揃いすぎている。

実際、公務員というだけで投資マンションの営業電話がかかってくることがある。よく分からない金融商品を勧められることもある。

そして一度大きく失敗すると、公務員はそれを取り返す手段がない。稼ぐ力で挽回できないからだ。だから守ることが最優先になる。

貯める

入ってくる額は決まっている。なら、出ていく額を把握するところから始まる。

食費、光熱費、住宅ローン、保育園代、通信費、保険。何にいくら使っているのかを見える化しないと、投資に回せる額も決まらない。

ここは地味だけど、一番効果が出るのが早い部分でもある。

増やす

貯めた金を置いておくだけでは増えない。

自分はNISAを使って、日本の高配当株とインデックスファンドを積み上げている。銘柄数は現時点で50弱。何を選んだか、なぜそれを選んだかは別の記事で全部出す。

派手なことはしていない。時間をかけて積み上げるだけだ。

使う

そして最後に、これを一番書きたい。

守って、貯めて、増やして、それで終わりじゃない。使うために積み上げている。

家族と過ごす時間、旅行、趣味、誰かへの贈り物。長く使える良いものを買うこと。子どもにかける金。使い方を考えないまま貯め続けると、金はあるのに何もできない人になる。

死ぬときに一番金があっても仕方ない

消防の仕事をしていると、人生が急に終わることがあるという事実に、否応なく向き合わされる。

だから金を貯めることだけが目的になるのは違うと思っている。使うために貯める。守るのも、増やすのも、その先に使う場面があるからだ。

とはいえ、今すぐ全部使えという話でもない。子どもは2人になるし、住宅ローンも残っている。この働き方がいつまで続けられるかも分からない。だから積み上げる。

積み上げて、使う。その両方をやる。

このブログはその記録だ。消防士の給料で、何を守って、何を貯めて、どう増やして、何に使ったのか。全部書いていく。

まずはこの記事の続きとして、家計の中身を出すつもりだ。年収700万円から、実際に手元に何が残るのか。

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